1. プロジェクト名
全国初!県域を対象とした水道広域化の取組み(香川県)

2. 概要

平成20年度以降、知事を先頭に県が調整の前面に立ち、約10年間にわたる県内市町等との協議を経て、岡山県から受水している直島町を除き、県内16市町と県とで構成する「香川県広域水道企業団」を設立し、各自治体が担ってきた水道事業を2018年4月に一元化。県域を対象としたものとしては、全国に先駆けて「県内一水道」を実現した。

3. プロジェクトを企画した理由・課題(状況)

・高度成長や人口規模の拡大とともに、全国のあらゆる地域で普及率を向上させてきた水道は、今や、国民生活に不可欠な最重要インフラの1つ
・人口減少等に伴う事業収益の減少や老朽施設の大量更新・耐震化、事業を担う専門職員の減少など、このまま放置すれば国民生活に支障をきたす多くの課題に直面
・香川県は、山積する課題を解決し、将来にわたり持続可能な水道事業を構築するため、県域を対象とした水道広域化を企画したもの

4. プロジェクトの達成目標

目標:持続可能な水道の構築
(当面の目標)
H30年4月 香川県広域水道企業団 設立
H39年度 
・基幹管路耐震化率(H29 19.9%→36.3%)
・内部留保資金:料金収入の50%程度、企業債残高を料金収入の3.5倍程度

5. プロジェクト実行に関連した政策(有れば)

(未入力)

6. プロジェクト実行に関連した規制(有れば)

(未入力)

7. 上記規制をどう解決、回避したか

(未入力)

8. プロジェクトに対する国、県の補助金・支援政策(具体的な補助金事業名、年度、金額)

水道施設の更新事業
【厚生労働省】 生活基盤施設耐震化等交付金

9. 補助金に対する報告書のファイル

(未入力)

10. プロジェクトに投入、活用した地域資源、地域人材

水道分野では、すでに幅広い業務での民間委託が行われており、民の持つノウハウを、広域化に伴う事業規模の拡大の中で最大限に発揮できる体制構築

11. プロジェクト推進の協力者、協力団体(商工会議所、NPOなど)

地域住民や専門有識者の声を経営に生かすため、「運営協議会」、「経営懇談会」、「地域別意見交換会」を設置し、産官民学の連携を推進

12. プロジェクト推進の産学連携や技術(有れば)

香川大学教授(水資源工学)らの外部有識者による「専門委員会」の設置

13. プロジェクトを構成するプログラム(プロジェクトで実施した行動)

「県内一水道」を実現。
①スケールメリットを生かした効率化等
・広域化に伴い、本部やブロック統括センター(R2年4月)を設置、県出先事務所業務の集約や浄水場の大幅な統廃合を図る
・人員規模の適正化、契約事務等の改善などを推進し、スケールメリットを生かした効率的な経営を実行
②計画的な老朽施設の更新
・アセットマネジメントに基づく老朽管等の更新計画を策定し、住民負担を抑制しつつ、将来世代にも安心を与える計画的なインフラ整備・更新を実施
③危機管理の強化
・計画的な老朽施設の更新を進め施設を耐震化、専門技術職員の育成・確保や大規模訓練、マニュアル整備などのソフト対策も進め、危機管理体制を強化
④円滑な水融通による渇水対策
・水源管理の一元化、広域的な送水管整備等を通じ、市町域を越えた円滑な水融通を行い、本県特有の渇水に対する備えを強化
⑤民間企業との連携
・浄水場の運転管理や窓口関係、水質検査など多分野における民間企業との連携をより一層推進し、民間企業が有する専門的なノウハウの活用と業務コストの削減等
⑥住民負担の増加抑制と利便性向上
・スケールメリットを活かした効率的な経営や計画的な施設更新に努めつつ、地域住民が負担する水道料金の上昇を抑制
・県内の水道料金をR10年4月に統一、併せて窓口申請の簡素化や料金支払い手段の多様化を実現

14. スケジュール(行程表)

・H20 年 12 月 水道広域化勉強会(県水道局及び市町水道担当者)を開始
・H21 年 11 月 トップ政談会 (市長グループ)市長から水道広域化検討開始の要請、トップ政談会(町長グループ)知事から水道広域化検討を呼びかけ
・H22 年 2 月 香川県水道広域化専門委員会(水道に関する専門家で組織) を設置
・H23 年 8 月 香川県水道広域化協議会(知事及び市町長で構成)を設置
・H25 年 4 月 香川県広域水道事業体検討協議会 (県及び関係 市町で構成)を設置
・H27 年 4 月 香川県広域水道事業体設立準備協議会(法定協議会)(県及び関係市町で構成)を設置
・H30 年 4 月 岡山県から受水している直島町を除き、県内16市町と県とで構成する「香川県広域水道企業団」(企業長:香川県知事)を設立

15. プロジェクト予算(年度ごとの金額、あれば予算書)

(未入力)

16. プロジェクト遂行で調達した専門人材(エンジニア、デザイナー、知財関係など)

水道業務委託先の民間企業ならびに、水道等施設整備計画、財政計画、浄水場管理のあり方検討など多分野で、豊富なノウハウを有する企業よりアドバイスを得た。

17. プロジェクト推進・運用組織(あれば組織図)

(未入力)

18. プロジェクトの成功要件(要因できるだけ多く)

(未入力)

19. プロジェクトの結果(出来れば数値)

・広域化検討の過程で行った財政シミュレーション(水道料金)において、広域化の有効性を確認
【財政シミュレーション(水道料金:家庭用・20㎥/月)】
(1) 単独経営を続けた場合の値上り率(2015年→2043年) 最も値上り率が高い市町 約3.2倍
(2) 広域化した場合の値上り率(2015年→2043年) 最も値上り率が高い市町 約1.3倍
(3) 単独経営を続けた場合の料金と広域化した場合の料金の比較(2043年) 最も影響が大きい市町 約3.4倍

20. プロジェクトによる地域の変化

(未入力)

21. プロジェクト遂行後も残る課題(未達成、見えてきた課題)

(未入力)

22. 上記の課題を解決するさらなる展開(プロジェクト、フォローアップ)

・本県の水道広域化は、これまでに例のない規模での統合の取組みであり、約10年にわたる議論を経て決定された各種の計画等は、H30年4月から「香川県広域水道企業団」により、実行の段階に移行
・検討段階での環境・条件なども、今後、変化していくことも想定されており、持続可能な水道の構築という、広域化の所期の目的を実現していくには、常に取組みを検証しながら進めていくことが重要

23. 横展開を考えている人への助言、特に苦労した事

・水道の広域化は、住民生活に最も身近なライフラインを、将来にわたり持続可能なものとしていくため、有効な方策であると考えており、本県の取組みは、全国の水道事業において、自治体連携や共同化に示唆を与えるもの
・人口減少社会において、インフラ整備をはじめとする他の行政分野等においても、一定のケーススタディとなるもの
・最近2年間で、他の自治体等からの来県視察・調査は70件以上

24. その他関連情報、資料

・水道事業は、市町村が長年責任を持って運営してきた歴史や経緯があり、本県の広域化に関する議論も、結果的に10年近くを要した。事業統合の背景には、渇水県である本県特有の状況や県内水源の3割(上水道は5割)を占める香川用水の存在などもある。
・事業統合は、議論を先導した知事のリーダーシップや、広域化の是非について、県内の市町長や議員等と胸襟を開いて議論した成果でもあり、この議論の過程は、自治体連携の上で多くの意義を有するものと考えている。
・香川県広域水道企業団においては、水道事業の経営統合に加え、流域全体の水循環の観点から、香川用水の水源である高知県早明浦ダム周辺の森林保全や、水源地域と受益地域の交流・連携などについて、県と共同で支援している。